2021年の夏からサッカー指導者留学でおなじみのFAライセンスレベル1がまるっと変わります。仕組みどころか名称まで変わるのでこれまでのライセンスは過去のものになっていきます。
常にアップデートが必要なサッカー界においては資格の内容や取得方法が変わるのは当たり前ではありますが、サッカー留学生にとってはとても衝撃的で気になる発表です。
Contents
Introduction to Coaching Football(旧 FAライセンスレベル1)とは?
大きく変わるのは2点です。まず1つ目は名称。もう1つはコースが対面式の講義からオンライン形式(Webinar)に変わります。このコースの立ち位置は、旧FAライセンスレベル1と変わらず、コース完了後はFAライセンスレベル2に進むことができます。
Introduction to Coaching Football
新しい名称は、『Introduction to Coaching Football』
これがFAライセンスレベル1(FA Level 1 in Coaching Football)から新設されるコースです。
元々、2020年の年末に発表され、2021年の春からの変更を予定していましたが、コロナ禍による影響もあり2021年の夏からになった模様です。どちらにしろ、旧FAライセンスレベル1の対面式の講義やワークショップは現地でも行われておりません。
現在、旧FAライセンスレベル1はコロナ禍で中断となった講義だけを対象とし、これらの講義はオンラインで行われています。このオンライン指導の形式が今後のFAライセンスレベル1に替わる新しいカタチです。
受講条件
【対象年齢】
16歳以上(FAライセンスレベル1と変わりなし)
※『FA Playmaker』
オンラインコース受講前に「FA Playmaker」を完了させておくことが求められています。
FA Playmakerは無料のオンラインモジュールです。
【コース期間】
4週間(FAライセンスレベル1とほとんど変わりなし)
【受講料】
未発表
FAライセンスレベル1は£180(約27,000円)でした。
もしかしたら安くなるかもしれません。新価格が気になるところです。
【コースの形式】
オンライン形式
ここが大きく変わる部分です。これまではイングランド国内で対面式の講義やワークショップに参加する必要がありましたが、今後はオンラインで完結します。
FAライセンスレベル1では受講完了後に終了証がもらえました。同じようなものが発行されるかは分かりませんが、受講完了を証明する何かがPDFやメールで発行されると思います。
Introduction to Coaching Footballとサッカー指導者留学の今後
オンライン形式
『Introduction to Coaching Football』の正式スタートは2021年の夏からのため、まだ見えない部分も多いですが、旧FAライセンスの残りの講義をオンライン(Webinar)で受けた留学生から情報を得たのでそちらを共有します。
恐らく、講義の形式そのものはこのオンライン講義と大きくは変わらないと思います。
受講者による情報をまとめると、
・チューター(講義担当者)が3名おり、1名が進行役、他2名による対話形式で進められる。
・チューターとリスナー(受講者)の音声会話はなく、チャット画面を通して質疑応答する。
⇒講義内容によってはディベート形式になるはず。
・英語記述による宿題の提出がある。結構求められる。
⇒その場で宿題チェックされ質問がとんでくるかもしれない。
・内容は現地で受けた対面式の講義と大きくは変わらない。
・時差があるためコースの時間帯が日本時間の深夜や早朝になることがある。
これまでは留学して現地に行かないと受講できなかったFAライセンスレベル1ですが、これに替わるIntroduction to Coaching Footballがオンライン(Webinar)で受講できるようになったことでハードルがぐっと下がりました。現地の人から見たらそこまで大きな変化ではないのかもしれませんが、日本人を含む外国人にとっては驚くべき変化です。
サッカー指導者留学は必要か?
日本にいながら受講できるため、「資格(受講完了)」として捉えれば最高のカタチかもしれません。しかし、スピーキング、リスニング共に英語力がないと全くついていけなくなりそうです。これまでは留学生の英語力がなくても、その場でボディランゲージを屈指して質問したり、周りの受講者やチューターと仲良くなって助けてもらいながら一歩ずつクリアしていました。
オンライン講義も内容によってはチューターと受講者によるディベートやワークショップが行われたり、課題提出に対してその場で質問がとんでくることも予想されます。チューターは受講者全員が英語ができると思って話していますので、英語力が乏しいと難しい状況に陥るかもしれません。
逆に言うと英語力があれば誰でも受けられてしまいます。英語が堪能でサッカー指導をしている人はぜひ受けて欲しいと思います。
受講前に必要なコト
FA Playmaker
Introduction to Coaching Footballのページにも記載されておりますが、オンラインコース受講前に『FA Playmaker』を完了させておくことが求められています。
全ての項目は英語ですが自分のペースで進められるので、一つずつ理解を深めていけます。もしこのコースを理解できないと本場の英語のスピードについていくのはとても難しいです。
FA Learning YouTube Channel
イングランドのサッカー指導をもっと広く、深く学びたい方、また英語指導のリスニング慣れをしたい方は『FA Learning YouTube Channnel』を活用しましょう。サッカー英語や独特の言い回し、イギリス英語の発音もここで習得できます。Webinar形式の動画もたくさんあがっているので本番を想定して勉強できます。実際にこちらも受講ページで推奨されています。
最後に(改めて留学は必要か?)
指導者として活動する上で『FAライセンスレベル1』の取得を武器にされている方もいますが、旧FAライセンスレベル1は日本のD級相当なので実際には、「指導者資格+英語力+”留学してまで取得した”という指導に対する熱い思い」がこの資格の価値に含まれていたと思います。
実際に海外系サッカースクールの日本校の指導者にはFAライセンスレベル1を取得している人を多く見かけます。
しかし誰でも簡単に受けられるようになった以上、この先「資格」としての価値は弱まります。
個人的には、もし長期的に指導者としての幅を広げていくのであれば留学し、『Introduction to Coaching Football』を受けながら現地で指導実践するのがベストと思います。
もしくは日本で受講後、実践と深堀りのために現地で指導体験をするのも良いかもしれません。
次のステップであるFAライセンスレベル2はこれまでと変わらず対面式の講義と指導現場のテストがあるため留学は必須となり、英語での円滑なコミュニケーション能力が求められます。
現地に留学する醍醐味は、サッカー指導者同士の交流を持つことや現地のリアルな指導現場を直接目で見て触れること、その場でインプットとアウトプットを即座に行えること、そして英語力の向上と、サッカー指導者として活躍する上で資格以上に大切な要素がたくさんあります。資格はあくまでも受講証明の一つでしかありません。
指導者ライセンスの取得ではなく、イングランドの小・中・高年代の指導現場の見学や指導体験を求めて留学される方もいらっしゃいます。
とりあえず資格だけであればオンラインで済ませてしまえば良いと思いますが、この先指導者として活動するのであれば、やはり現地のリアルな指導現場をその目で見て、全身で感じるのが望ましいと思います。
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