Shion Murray
サウサンプトン・ソレント大学
Football Studies専攻
現在は、大学女子チームの監督、U13男子のコーチをしながら分析・スカウトも兼務している。
note: https://note.com/shionmurray/
サッカーをより深く学ぶために留学する大学生、大学院生が増えてきている。
その中でも人気の大学がサウサンプトン・ソレント大学(現在9名の日本人が在籍中。今年4名が卒業)。
今回はここでFootball Studiesを専攻しているマーレ―さんに学校の施設紹介とインタビューをお願いしました。
ラッキーな事にインタビュー前日にオープンしたばかりのトレーニング専門施設「Solent Sports Complex」の見学もさせて頂くことができた。
今回は、施設の写真も交えながらインタビューの内容を紹介します。
日本では大学まで行きました。当時は選手をしながらスクールコーチとして
近隣のスクールでバイトしてました。
卒業する際にコーチとしていきたいと考えましたが、
見向きもされず(当時の実績では仕方がありませんでした)、
そんな折に海外という選択肢が出てきて、卒業後1年半働きながら留学の準備を進めました。
その中でもサウサンプトン・ソレント大学を選ばれた理由や専攻科目を教えてください。
ソレント大学を選びました。
ソレント大学には Football Studies と Football Studies with business という
サッカーとビジネスを繋げた学科がありますが、自分はFootball Studies を選び、
コーチングや心理学、フィットネスや社会学など幅広くサッカーを学びました。
この学部ではいろんな専門性を極められますが、
自分は特にコーチングを中心に選択科目を選びました。
Football Studiesについて詳しくお聞きしたいのですが、
どのような科目があるのか各学年ごとに教えてください。
[1年]
Introduction to Research and Study Skill (大学での研究や勉強の方法)
Football and Society (サッカーの歴史や社会問題等)
Football Principles and Practice (サッカーの原則やシステム、練習、分析)
Fitness for Football (現在はSkill Aquisition in Football. どのようにスキルを獲得するかという講義)
Coaching Football (サッカーコーチング基礎。技術練習、スキル練習、4v4ゲーム形式を指導できるようになります)
Principles of Football Development (サッカーの発展やサッカーを通じた社会の発展の仕組みを学びます)
[2年]
Research Method (研究方法論)
Sociology of Football (サッカー社会学)
Applied Football Development (1年目から継続して州サッカー協会と協力してプロジェクトに取り組みます)
Sport Psychology (スポーツ心理学基礎。サッカー特化ではなくスポーツ全般に通じる講義。理論を中心に学びます)
Coaching for Football (1年目より発展。フェーズや場面を切り取った練習、7v7ゲーム形式を指導できるようになります。課題としてゲーム分析もします)
Football Management* (分析やリーダーシップ論を学びます)
*選択科目:Football Management, Elite Youth Development と Sports Nutritionから選択
現在はElite Youth Development が必修になりました。
[3年]
<必修>:
Dissertation or Project* (卒論もしくはプロジェクト)
Globalisation of Football (サッカーとグローバル化)
Football Management (分析やリーダーシップ論)
<選択>:
Professional Practice in Football Management (Football Managementの発展。学んだことを実践します)
Applied Sport Psychology (理論を実践できるようにする講義)
Applied in Coaching Football (1,2年目で学んだことを、実際に自分のチームを持ち、それをケーススタディとしてレポートを提出します)
Business Start up in Sport (ビジネスや起業について学びます)
これから留学を考えている方々にもとても有益な情報になると思います。
【教室の一例】
授業のスタイルは、先生が一方的に話すだけでなく、このような教室でみんなで議論し合う事もしばしば。
単に英語スキルだけでなく積極性も必要になってきます!
他にも大学の施設(環境)や授業でこれは凄いな。役に立った!
というのはどんなことですか?
業界のトップランナーを招いたゲスト講義は魅力的でした。
元プロやアカデミーのディレクターからサッカー業界のことを聞けるのは刺激的でした。
それはかなり刺激的ですね!
【セミナールームの一例】
授業用のサイズから特別講師の講義用など様々なサイズのセミナールームがあります。
【Solent Sports Complex】
6階建ての建物すべてがトレーニング用に造られている。
マーレ―さんは日本とアメリカのハーフでアメリカのパスポートを
お持ちだと聞きしました。
しかもアメリカの大学の環境はとても良いと聞きます。
それでもイギリス留学を選択されたのはなぜですか?
まずサッカーに特化して学びたかったので、場所が非常に重要だと思いました。
アメリカは女子サッカーが強いですが、全体を見た時にイングランドの方が
学べることが多いと感じています。
また、学費は大きなネックでした。
自分はいわゆる大学への入り直しなのでアメリカの高額な学費は到底無理でした。
そうですよね。どうしても留学生にとって学費の壁は大きくなるとおもいます。
しかし、やはりサッカーに特化しているのはイギリスの大学だと思うので
入り直してより深く学ぶとなると、確かにイギリスの方が良いですね!
仰る通りだと思います。
指導者の道をすすまれているかと思いますが、
現在は、FAライセンスはどのレベルまで取られているんですか?
レベル2まで取得しています。
大学院、就労ビザ、起業家ビザ、Youth Mobility Scheme(ワーキングホリデー)が主です。
ただし就労ビザを取得するには、一定の給与を保証されていないといけないので、
サッカー関連の仕事での取得はほぼ不可能です。
現在起業家ビザの検討とワーホリを中心にどうにかして残ろうと思っています。
そこなんですよね!
大学留学を経て、現地で、特にサッカー関連の仕事で
ビザを取るのは非常に困難なんですよね。仰る通りほぼ不可能な状態ですよね。
私(ISA)としてはそこをサポートできるようにしていきたいと思っています!
一方で大学卒業者向けの起業家ビザはシンプルですがとてもユニークなシステムだと思います。
実際にソレント大学でもBusiness Start up in Sportという企業向けの授業がありますもんね。
最後に、将来の目標を聞かせてください。
プロの現場で指揮をとることです。
指揮をとる国を問いませんが、そのためにもイングランドでライセンスをとることが
大きな意味を持つと考えています。
今シーズンは女子の現場で指揮をとる経験を積めました。
この経験から、監督になれるなら男女どちらでも構わないと思えるようになりました。
プロとしてやっていきたいと思っているので女子だともしかすると
厳しいかもしれませんが、自分の選択肢は狭めずにやっていきたいと思っています。
サッカー業界で働くための道はどこに転がってるか分かりませんからね。
広い視野をもって目標を叶えてください!
本日はありがとうございました。
イギリスの大学留学、大学院留学が増えてきてはいるものの、卒業後にそのまま現地でサッカー(スポーツ)の仕事に就いたという話はほとんど聞かない。
イギリスのサッカーに関わる大学のレベルは相当高い。
しかしそこで学んだ事をそのまま活かす道がないのも事実である。
留学後、サッカー関係(特に指導者など)の仕事に就くためには、現状ではドイツやスペインなどのヨーロッパ諸国にワーキングホリデーとして入国するパターンを一番多く耳にする。
マーレ―さんには、ぜひ新しい道を切り拓き、この先、留学していく学生たちの道標となって頂きたい!
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本日はお時間頂きありがとうございます。
まずはマーレ―さんがソレント大学に入るまでのキャリアを
サッカー中心に聞かせてください。