ドイツ5部リーグで活躍する日本人選手の試合を観戦 ~先制点を決めて勝利に貢献~

ドイツにサッカー留学をして4年目で5部のスタメンとして活躍する日本人がいます。
徳本郁登選手は留学前は大阪の社会人サッカー1部に所属し、いわゆる無名の選手としてドイツサッカー留学をスタートしました。
ドイツ留学1年目は6部からのスタートでしたがそこから着々とレベルを上げていき、現在は5部のスタメンとしてプレーしています。
昨シーズンはリーグ優勝争いにも貢献して4部チームからのオファーもありました。

[選手キャリア] 奈良育英高校サッカー部⇒履正社国際医療スポーツ専門学校サッカーコース⇒大阪府社旗人サッカー1部⇒ドイツ6部⇒ドイツ5部

ドイツ5部リーグ

2025年5月に徳本選手の試合を観に行ってきましたので、ここではドイツ5部の試合当日の様子をお伝えします。

Frechen 20 vs S.C. Fortuna Köln II

徳本選手の現所属クラブはFrechen 20。
今回の対戦相手は有名なフォルトゥナ・ケルンのセカンドチーム(U23チーム)です。
トップチームは4部のレギオナルリーガ(Regionalliga)に所属しています。

徳本選手は左のウィンガー(背番号7)として先発出場。
試合前にはクラブ関係者とも挨拶をします。
こちらにも挨拶に来てくれました。

注目の試合のため、選手の家族や関係者以外にも他のチームの人たちもたくさん来ていました。
ドイツやオランダではキックオフ前に爆音で音楽を流すのが一般的みたいです。

試合の序盤はフォルトゥナ・ケルンが押し気味に試合を進め、失点しそうな場面もありましたが徐々にペースを掴み始めると、前半の終了間際にチャンスが訪れます。

留学生が待望の先制ゴール!

右サイドからの折り返しに対して、しっかりと左サイドのファーサイドまで走り込み、留学生が待望の先制ゴールを決めました。

右サイドの崩しの時にオフサイド疑惑もあり足が止まる選手もいましたが、VARがないリーグでは笛が鳴るまでプレーをするのが鉄則。
ゴール前まで走り続けたが故のゴールでした。

試合序盤は動きが鈍かったチームもこのゴールでリラックスしてプレーできるようになりました。

後半は点を取りに来る相手をうまくいなしていくような展開に。
2m近い選手や100kg近い選手達がバチバチぶつかりボールを奪い合います。
小柄な日本人留学生もドイツ人の激しい当たりに屈しないプレーが求められます。

後半は体力の消耗が早く、サイドバックや中盤のカバーにまわるシーンも多くみられましたが、これもチームとして必要な役割です。

お互いの体力が切れてくるとよりスペースができてくるので、チームが苦しい時間帯でも出足良くボールを回収する、ドリブルで仕掛けてシュートまでもっていく、陣地を回復する、ボールをキープして時間を稼ぐというプレーはドイツでは特に好まれます。

最後まで走り切れるいうシンプルな体力面も、試合で使ってもらえるかの重要な要素になります。

ドイツのフィジカルや試合展開に慣れてくると試合でも自分の良さを出せるようになっていきますが、留学当初はこの圧倒的なフィジカルの違いに屈し、自分の良さを出し切れない選手が多いのが現実です。

攻守に大健闘の徳本選手は後半の終盤に守備的な選手と交代。
しっかりと役割を果たしました。

後半も終了間際に試合を決定付ける追加点が決まり、見事に2-0で勝利しました。

試合後はドイツ・デュッセルドルフに戻り、徳本選手の試合を観戦に来た他の留学生2名もお連れしてドイツのシュニッツェルを食べました。

最後に

試合の序盤は徳本選手を含めたチーム全員の動き出しの鈍さが目立ち、苦しい展開でスタートしましたが、その時間帯をしのぎうまく試合をまとめ上げた印象でした。

正直なところ留学生の調子もそこまで良くなかったように感じましたし、選手本人も最初は体が重かったと語っていました。
ただ、その状況でも結果を出せるか出せないかでは大きな違いが生まれます。
もしこの試合にスカウトマンが来ていたら、前線の選手としてゴールという決定的な結果を出し、その上で苦しい時間帯でもチームを助ける献身性は大いに評価されることと思います。
もし体が重いままゴールを決めていなければ、結果を残せない選手として終わってしまいます。

トライアルでも短い期間で結果を出せる選手と出せない選手がいます。
ポテンシャルはあるのに、身体の調子が良くなかった。スパイクと芝生が合わなかった。など言い訳をする選手は本当に多いですが、それは言い訳でしかなく何の成長にも繋がりません。

トライアル、トレーニング、試合、どんな時でも自分の求められている仕事を全うして結果を残せるか。特に大事な局面で活躍できるか。
海外ではそれが全てです。
この結果の積み重ねが数年後に大きな違いとして見えてきます。
ステップアップできる選手とそうでない選手と二分化していきます。

全国大会に出ている選手でも活躍できないことはざらにありますし、無名の選手でも一つずつ着実にカテゴリーを上げていく選手もいます。

常に自分の現在地を把握し、素直に周りのアドバイスを聞きながら成長してきた徳本選手には、さらなるステップアップを期待しています。


ドイツサッカー留学、移籍を考えられている方は、

または、公式LINEアカウント
モバイル:【@966xtdsg】
PC    :【https://page.line.me/966xtdsg
からメッセージください。
友だち追加