フランク・ランパード、リオ・ファーディナンド、ジョー・コールなど、数々の名プレーヤーを輩出したウェストハム・ユナイテッドのアカデミー。最近ではイングランド代表にも選出されたデクラン・ライスもウェストハムU23での活躍を経てトップチーム昇格をしている。
ISAでも度々視察にお伺いさせて頂いてるアカデミーの教育方針とトレーニングについて、過去の資料をまとめました。
ウェストハム・ユナイテッド アカデミー
ウェストハムアカデミーで若い選手/人間に身につけさせたい姿勢とは?
◆Discipline(自律)
◆Standards(規範)
◆Enthusiasm(熱意)
◆Passion(情熱)
◆Honesty(誠実)
◆Empathy(共感)
◆Desire to Learn(向学心)
サッカー選手を育てる前に一人前の人間を育てることに重きを置いています。
指導者講習と指導実践
元イングランドアンダーカテゴリー代表監督で現イングランド5部リーグのダゲナム・アンド・レッドブリッジFC監督のPeter Taylor氏がウェストハムアカデミーで講演と指導実践を行いました。
アンダー世代で指導したなかでは、ミルナーとランパードがプロ意識がずば抜けて高く、素晴らしい選手だったそうです。
ウェストハム・ユナイテッドでは、外からも指導者をお呼びして、選手やコーチのトレーニングをアップデートしています。
各世代の試合とトレーニングの様子
ここからは、各年代の試合やトレーニングの様子を実際に視察した際の画像や動画でお伝えします。
ウェストハムアカデミーでは、「ボールポゼッション」をサッカーの軸に考えているので、すべての練習にポゼッションあるいはその要素が入っています。
U9からU23まで「THE BOX(いわゆる鳥かご)」、「WARM UP(ウォームアップ)」、「TECHNICAL(テクニカル)」、「POSSESSION(ポゼッション)」、「SMALL SIDED GAME(ミニゲーム)」の順で練習が構成されています。
ウェストハム・ユナイテッド U23
Premier League 2 vsアーセナルU23
U23 @Arsenal対@WestHamUtdの試合前。ウェストハムのウォームアップの様子です。#ウェストハム #アーセナル pic.twitter.com/9ciM70uSGH
— ISA (@ISA_UKJP) February 5, 2019
動画はウェストハムのシュート練習です。
このレベルの海外選手がフリーのシュート練習でボールをふかすところはほとんど見ません。
アーセナルはウェストハムの伝統的な4-4-2のフォーメーションの中盤の脇を効果的に狙って攻撃を仕掛けていました。ウェストハムはそれに対応する柔軟性にやや乏しく、アーセナルに上手く外されて攻入られていました。
この時のアーセナルU23の監督は、元アーセナル/スウェーデン代表のリュングベリです。
ちなみにこの試合は濃霧により前半で中止となりました。
Premier League 2 vsマンチェスター・シティU23
スタンドには観客、保護者、トップチームスタッフやスカウトマンなど多くの人で溢れています。10代後半の選手も多く出場しており、このようなU23リーグのような切磋琢磨できる環境を設定することも素晴らしい選手を輩出していく大切な要因の1つです。
Premier League International Cup vs ディナモ・ザグレブ(クロアチア)
この大会はプレミアリーグ主導で、同リーグが進めるエリート選手育成プラン(Elite Player Performance Plan)の一環としてヨーロッパのエリートアカデミーとの試合機会を創出するために作られました。
ウェストハムは以下のゲームプランで試合に臨んでいました。
Press high(高い位置からのプレス)
Switch the play(サイドチェンジ)
Move it quick(ボールを素早く動かす)
Exploit space wide(ワイドスペースをつく)
【ディナモ・ザグレブについて】
下の写真はディナモザグレブのウォームアップの様子です。クロアチアのチームによく見られるひし形でのパス回しと細かく足を動かすステップワークが行われていました。
ディナモ・ザグレブはイングランドでは見られないようなサッカースタイルで興味深かったです。両チームを見ていると、環境を含め成長過程に受けた影響によって、サッカーの捉え方そのものに違いが生まるように感じられました。
ディナモ・ザグレブには韓国出身で(当時)19歳のKim Hyun Woo選手がいます。プレー面でもチームに馴染み、良いパフォーマンスを見せていました。
昨年に開催された2019 U-20 FIFA World Cupにも出場しました。
ウェストハム・ユナイテッド U21
Professional Development Phase(17‐21歳)のトレーニングです。
transituon(切り替え)に重きを置いたトレーニングを行う事が多いです。
視察時の練習テーマは「Transitional Possession(切替のあるポゼッション)」でした。
パス回しのカタチや人数を変えていき、ラストはハーフコートやフルコートのゲーム形式になります。プレッシングの体感スピードは動画で見るよりも速いです。
プレミアリーグ所属ウェストハムユナイテッドのProfessional Development Phase(17‐21歳)アカデミーのミニゲームの様子。#ウェストハム #ミニゲーム #サッカー pic.twitter.com/Xd3jlkXWPo
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現U21イングランド代表監督による指導も行われます。
ウェストハムのProfessional Development Phase(17‐21歳)アカデミー。
現U21イングランド代表監督のAidy Boothroydさんが練習の説明をされています。#ウェストハム #サッカーコーチ #サッカー指導者 #サッカー留学 pic.twitter.com/26ixZPaJTf— ISA (@ISA_UKJP) January 18, 2019
現代表監督が、クラブの指導に口を出すのはなかなか面白い試みだと思います。クラブの指導方針を理解した上で効果的に代表チームの強化にも繋がります。これもEngland DNAなのかもしれません。
ウェストハム・ユナイテッド U18
ウェストハムのファーストチーム練習場を見学しに行ったところ、ファーストチームのコーチ陣がU18グループの指導をしていました。U16イングランド代表に選ばれている選手もいて、トップレベルの選手と練習オーガナイズを知るとてもいい機会となりました。
当時ファーストチームの監督だったマヌエル・ペレグリーニもスタンドから練習を見られていました。至る所にトップチーム昇格のチャンスが転がっています。
ウェストハムアカデミーU18のテクニカル練習#ウェストハム #イングランド #サッカー留学 #高校サッカー pic.twitter.com/ehLtrLTykN
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こちらは別の日のパス回し。ワンタッチプレーを心掛けています。
ウェストハム・ユナイテッド U16
練習の合間に、選手に話を聞くとまるでプロ選手のようにとても好意的に練習の説明とそれに対する自分の考えを述べてくれました。人との関わり方や話し方のレベルも一流です。
人間性を育てる事を重要視しているウェストハムアカデミーの教育が行き渡っています。
ウェストハム・ユナイテッド U13
ウェストハムアカデミーU13の練習の様子。
イングランドサッカー視察・遠征をご検討の方は、ぜひISAまでお問い合わせください。
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ゴールキーパー トレーニング
ウェストハムアカデミー、ゴールキーパー練習の様子。
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ウェストハム・ユナイテッド U9
集中力が散漫になりがちな小学生年代のU9では、選手が常に集中してプレーし続けられる練習環境を作っています。
ウェストハムアカデミーU9の練習の様子。
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約20名の選手を4名のコーチで指導しています。
日本人練習生
2017年11月にプレミアリーグに所属するウエストハムのアカデミーに留学生をご案内致しました。 選手の能力に応じて様々なアカデミーやチームをご紹介させて頂きます。
彼は現在はクロアチアで給料をもらいながらプレーしています。
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